
毎年、秋の紅葉の見頃になると、国内・海外問わずたくさんの観光客が京都を訪れます。盆地特有の気候で昼と夜の寒暖の差が激しい京都では、昔から鮮やかな紅葉の見所として人気を集めています。
東福寺 紅葉の見所は?
紅葉の名所と言われる寺社はたくさんあり、どこも甲乙つけがたいですが、その中でも近年特に人気なのが、京都駅の南東1キロほどの場所にある「東福寺」です。
東福寺は、鎌倉時代中期に摂政だった九条道家が、奈良の東大寺と興福寺から1文字ずつを取って建立した京都五山第四位のお寺です。境内には国宝の三門を始め、本堂、方丈、常楽庵など貴重な文化財がたくさんあります。
紅葉の名所として知られるのは、東福寺三名橋と言われる臥雲橋、通天橋、偃月橋という3本の橋の周辺です。渓谷の上にかかった橋からは、眼下に一面の赤い絨毯のように広がった約2000本のモミジやカエデの紅葉を見渡すことができます。
東福寺ならではの紅葉の見所としては、通天橋に数本しか存在しない「三ツ葉モミジ」があります。別名を「通天モミジ」とも言い、葉が3つに分かれているとても珍しいかたちをしています。
出典:kininaru-neta.com
出典:www.kyoto-saryo.jp
これは、地元の小学校の校章にも使われているそうです。通天橋を通る際には、この希少種のモミジを是非探してみてください。
東福寺 紅葉のおすすめコースは?
東福寺の紅葉を巡るおすすめコースですが、紅葉が見頃の時期の東福寺は基本的にどの時間でも混雑しています。特に休日ともなると、人気の通天橋などは、歩くのも困難なほど人が押し寄せます。
狙い目は、平日の早い時間。休日の場合は、開門前に現地に到着していることをおすすめします。
ここでは、東福寺周辺の紅葉を歩いて巡る半日ほどのコースをご紹介します。まずは、京都駅から1駅南に移動したJR東福寺駅を出発します。そこから、東福寺までは0.8キロほど。まずは、臥雲橋から渓谷にかかる東福寺の紅葉を見上げるように見ることができます。
ちなみに臥雲橋は無料で通ることができます。しばらく歩くと、立派な三門、本堂を通り、通天橋から一面の紅葉の絨毯を見下ろすことができます。見渡す限りの色鮮やかな、紅色は、まさに絶景の一言。方丈の庭園では、作庭家・重森三玲によるモダンで斬新な意匠の名庭を見ることができます。
東福寺を後にし1.4キロほど歩くと泉涌寺に到着します。ここでは、玉砂利の庭と紅葉のコントラストを静かに楽しむことができます。
(なお、anadeusuさんがブログで、泉涌寺への近道を、紹介してくださっています。
http://blog.goo.ne.jp/hirokikurioka/e/15e0d1f689185d4bb8ec70717e9bbe84
参考になさってください。
さらに0.5キロほど歩くと、今熊野観音寺があります。
出典:http://nikko666.seesaa.net/
参道が紅葉で彩られているこちらは、後白河法皇の頭痛を癒したとも言われており、頭痛封じ・智慧授かり・学業成就などの頭の観音さまとして信仰されています。ここからJR東福寺駅までは歩いて1.3キロほど。東福寺には他にも塔頭がたくさんあるので、帰り道に寄ってみるのもおすすめです。
出典:blogs.yahoo.co.jp
東福寺 紅葉のライトアップはあるの?
東福寺の紅葉のライトアップについてですが、残念ながら、東福寺自体では夜間のライトアップはこれまでも行っておりません。
2015年についても現時点でライトアップを行うという情報は見つけることができませんでした。しかし、東福寺の塔頭寺院では、紅葉の時期の夜間のライトアップを行っているところがあります。それは、「東福寺塔頭 勝林寺」と「東福寺塔頭 天得院」です。
勝林寺は、参拝者向けに体験で座禅・写経・写仏・ヨガなどの体験を開催しているお寺としても有名です。余談ですが、住職が市川海老蔵さんに似ており美声の持ち主としても一部で有名です。興味のあるかたはこちらも参加されてはいかがでしょうか。
ライトアップは、11月15(日)~30日(月)を予定しており、時間は日没~19時30分となっています。場所は、JR東福寺駅より徒歩8分、東福寺の北側になります。天得院は、桃山時代に作られた枯山水のお庭がライトアップされます。杉苔の緑と、紅葉の赤のコントラストが楽しめ、池に映った逆さ紅葉も見事です。期間は11月中旬~下旬を予定しており、時間は17時~20時30分とのことです。
どちらも、ライトアップ時間は混み合うのでお早めに行かれることをおすすめします。
まとめ
今年の東福寺の紅葉は、どんな顔を観せてくれるでしょう?紅色に染まった美しい景色の中心も体もリフレッシュしてくださいね。